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I loves me some Murakami

Posted: June 10th, 2006 | Author: amake | Filed under: Japan, Translation | 3 Comments »

I wouldn’t call myself a voracious reader. Maybe I was back in the 3rd grade when I read one Hardy Boys mystery a week. Until recently I was lucky to get through one non-school book a year.

Having little to do between graduation and leaving for JET has afforded me an opportunity to catch up on my non-school, uneducational reading list. Top priority on that list has been Haruki Murakami, famed Japanese novelist and essayist.

I’ve read a good number of his books, all in Japanese, but it was returning to one that I had already read but forgotten most of, 羊をめぐる冒険 (“A Wild Sheep Chase”), that reminded me why I like him so much. Here are some excerpts that I consider to be primely “Murakami-esque” (all translated by me):

[The head waiter] tilted the wine label toward me, grinning as if he were showing me a picture of his only son. I nodded, and with a pleasant sound he popped the cork and poured the wine into my glass little by little. It tasted like my food budget, condensed into liquid form.

Whether you perceive the hole of a donut as nothingness or as an existence in itself is purely a question of metaphysics; it has no effect whatsoever on the donut’s taste.

I slowly drank my beer, slowly gazed out into the night, slowly clipped my fingernails into the ashtray, again gazed out into the night, then polished my nails with the nail file. In this way, the night drew on. When it comes to killing time in a big city, I’m gradually approaching the realm of “veteran.”

The original Japanese is below, for those who might be interested.

僕は今では別に本を熱心に読むようなやつじゃない。大昔、たとえば小学生のころ、「Hardy Boys」という子ども向けの刑事もののシリーズを週に一冊ぐらい読んでいた。でも高校に上がってからは宿題やら何やらで忙しくて、だいぶ読まなくなった。自分の好みで読んだ本なら、年に一冊程度のものだろう。

しかし、この間卒業して、8月までとんでもなく暇なので、ずっと読みたかったものをやっと読んでいる。たとえば村上龍の『コインロッカーベイビーズ 上』を終えて、ついに村上春樹の『海辺のカフカ 下』を読んだ。なぜか僕が読むやつはたいてい上下に分かれている。なんでだろう。アメリカの小説はそういうのはあまりないと思う。

上下に分かれているというのはある場合には問題になったりする。ミネアポリスには紀伊国屋やミツワみたいなショッピングセンターはないから、日本の小説を手に入れる方法といえば大体この3つしかない。ひとつは Amazon.co.jp から寄せる。これは高い。もうひとつは知り合いからもらう。読み物に関して気が合う友だちがいればこれがベストだが、そうでないかぎり話は難しくなってくる。最後には、 Uptown の古本屋に行って、たまたま日本語の本が置いてあるのを祈ってみる。実は、売っているところはある— Magers & Quinn 。でもその品揃いは非常に適当で、ここで「上下問題」が発生する — なぜか上巻だけが置いてあるという状況は意外と多い。

道理で村上春樹の『羊をめぐる冒険 下』を最近手に入れたばかりなのに、上巻を読んだのはもう何年も前のことである。下巻を読みはじめて、何がなんだかさっぱりわからなかった。それじゃあ、上巻をもう一度読まないと、続きを読む意味がない。僕は普通は本を読んでしまえばもう二度と読まない主義だけれど、(だって2回も読む暇があれば、新しいものを読んだ方がいいんじゃない?)上巻をまた読み返して、うれしいことに村上春樹のすばらしさを再確認できた。特に「村上らしい」ところをいくつか紹介しよう。

[ヘッド・ウェイター]は一人息子の写真でも見せるようににっこりと微笑みながらワインのラベルを僕に向け、僕が肯くと感じの良い小さな音を立てて栓を抜き、グラスにひとくちずつ注いでくれた。凝縮された食費の味がした。

ドーナツの穴を空白として捉えるか、あるいは存在として捉えるかはあくまで形而上的な問題であって、それでドーナツの味が少しなりとも変るわけではないのだ。

ゆっくりビールを飲み、ゆっくり夜景を眺め、灰皿の上でゆっくりと爪を切り、もう一度夜景を眺め、爪にやすりをかけた。そのようにして夜は更けていった。僕は都会における時間のつぶし方にかけてはベテランの域に達しつつある。

これらの自作英訳は上の方にあるので、興味のある方はどうぞ。


3 Comments on “I loves me some Murakami”

  1. 1 Tomo said at 9:56 on July 13th, 2006:

    あっ、もしかしてその『羊をめぐる冒険』昔、俺がMagers & Quinnに売ったやつだったりして!?あそこ、けっこういい値段で日本の本買取してくれたから、よく日本から送ってもらった本売ったよ。保坂和志という作家知ってる?すごいよ。

  2. 2 amake said at 10:16 on July 13th, 2006:

    そうかも!なんかすごい偶然だね。

    保坂和志は聞いたことない。何を書いた人? Magers & Quinnでまだ売ってるかな?

  3. 3 ToMo said at 10:30 on July 27th, 2006:

    保坂和志は、どれもいいよ、ハズレナシ。ほとんど何も派手なことは起きない小説なんだけど、最初の文から最後の文まで100%<何か>がツマッテるってかんじ。まだ英語訳は出てなくて外国には知られてないから、わたるチャンスかもよ。Magers & Quinnでは売ってるかわからんけど、日本の本屋なら大抵あるよ。


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